モータの鳴らし方byHanDen

電子工作の初心者がモータを演奏したりVVVF音を再現したりする方法を紹介するブログ ホビー向けの電子工作を基礎から書いていきます 記事のミス等のお問い合わせはTwitterにてお願いします。 当ブログを参考に製作をする際は必ず自己責任にて行ってください 当ブログを参考にしたことによる損害等の責任は一切負いません ドメイン取得につきURLを http://vvvf.blog.jp から http://blog.henden.net に変更しました

2017年11月

製作日記 VVVFを作ってみた その1

前回まではVVVFの設計のお話と回路設計ツールのお話をしていましたが、今回は実際に作ったお話をしたいと思います。

 

まずは基板の構成を考えました。パワー側は、AC100Vを、トランスを使って200Vに変換し、それを整流回路を使ってDC280Vに変換して、VVVFのパワー電源を確保しました。そして、論理側は、Arduinoで3相交流の波形を生成して、ゲートユニットでゲート信号を作成、そしてメインのパワーユニットに供給という形で組んでみました。

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まずは、パワーユニットの設計です。

今回は電車のVVVFを再現するということもあって、効率が悪いのを知ってながら、ロマンでIGBTを使うことにしました。設計した時はモータが決まってなかったので、定格電流3A4.5A設計として設計してみました。IGBTを「RJH606DPK」を使って、計算をしてみたら、秋月で60円で売られている「40*25*17mmの放熱板」ではちょっと放熱性が不足するなあとなって、一番大きい「54*50*15mmの放熱板」を使うことに。

ところが、後になってからスイッチング損失の計算で1桁間違えていることに気が付いて、実は小さい方で足りたという事故… まあ放熱性が高いことには問題ないのですが…

一応計算はこんな感じ。後のゲートドライバの設計の都合上とかでゲート抵抗を大きくしたので、その辺も考慮してみました。

データシートではゲート抵抗→実際には50Ω tf 2倍  tf 1.2倍 程度で見積もり

遅延時間+上昇下降 4.378*10-7  S

 発熱量 電流4.5Aで損失7.875W  設計定格3Aの1.5倍 

スイッチング損失 5kHz (50*2+200*1.2)*10-9*5*103 = 0.017W 

7.892W

許容温度-外気温  150-40 =110℃

 許容熱抵抗 110/7.892 = 13.94   13.94 – 0.42 =  13.52℃/W

 

あとはコネクタとかをちゃちゃっと決めて回路図を描きます。

回路図
初めてのKiCadだったので汚いです…

NETリストを出してプリント基板を作成

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放熱板があるのでスッカスカ

 

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3Dビューもあるけど、部品が特殊すぎて、3Dデータが全然ない…

こうやってパワーユニットは完成

 

次はゲートユニットの設計

メインとなるゲートドライバは秋月で見た目使いやすそーなやつってことで「IR2110」を選択。実はこれが後のプログラムでやらかす原因になってしまう…

まずは、ブートストラップコンデンサを計算して決定。最初は1uFで設計していました。実はこれも計算が間違っていることに作ってから気が付く… 原因はゲートチャージ[C]を入れないといけないところにゲート容量[F]を入れていたという初歩的なミス。(IGBTだったからゲートチャージが書かれていなくて、うっかりゲート容量で計算していたというオチ)まあ、最終的には47uFになりました。

ダイオードとかは数が安くて特性がよかった「KCF16A60」を使用。ただし、TO-3Pパッケージだからやたらに大きい…

そして、IR2110は一応ロジック側とパワー側でGNDが分かれているから、フォトカプラはいらないかなーと思いましたが、完全な絶縁ではなさそうだったので一応フォトカプラを利用。安いTLP785を使いました。出力にはプルダウンを何も考えずに挿入。実はこれはかなり危険な行為だった… (ゲトドラの種類によってプルアップが定位のものがあったという)

他はテキトーに選んで回路図を書きました。

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そしてプリント基板を設計

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場所がまだあったので、整流回路も同じ基板に面付することに

 

なので、整流回路の設計

倍電圧整流じゃないのでブリッジダイオードを使用。電流だけ見て適当に「KBJ410

を選択。コンデンサも電圧変動とかを考慮して計算。出力2A200uF程度あればよさそうだったけど、ゆとりをもって100uF3つ付けられるように。耐圧はギリギリだけど400V。これ以上のがなかったからやむなし…

プリント基板を作るのに必要なので、一応回路図を書いて

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基板を設計

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面付した3Dビューがこんな感じ

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コンデンサがちょっとおかしいのは気にしない…

 

そしてデータを出力してelecrowに発注

P_20170630_202930

到着 結構出来が良てびっくり

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Elecrowに頼まなかったマイコン上の基板も適当に設計しておいて

 

P_20170714_224251
ほかにもトランスとかマイコンとかを買って

P_20170804_184459_vHDR_Auto
秋月も頼んで、組み立て開始

 

P_20170805_155833_vHDR_Auto
ICの配置をミスっていて端を削るというミスをしてたり…

 

P_20170805_172836_vHDR_Auto
パワーユニットは問題なかった

P_20170811_142702_vHDR_Auto
見た目がしょぼい、Arduino上の基板

 

あとは配線をつないで、プログラムを描いて実際に実験を開始

続きは次回

KiCad編 第10回 ユニバーサル基板や切削基板でのKiCadの設定

前回まではKiCadの基本の使い方を紹介してきましたが、今回からは少し応用した使い方を紹介したいと思います。今回はプリント基板を作成するPcbnewでユニバーサル基板や切削基板加工機で使う方法を紹介します。

まずは、ユニバーサル基板(片面で配線はすずめっき線の場合)での使い方です。
基本編で紹介した方法で、回路図を描き、NETリストを出力し、Pcbnewでそれを読み込んでおきます。
次にグリッドの設定を行います。
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画面上部のグリッドの選択部(図の黄色□)から2.54mmを選択します。これにて、グリッドの1ピッチがユニバーサル基板のピッチと一致するので、各グリッドをユニバーサル基板のパッドとして考えて部品を配置していきます。
片面のユニバーサル基板の場合、配線を行う上で、非常に高い確率で配線をまたぐ「ジャンパー」が必要になります。通常KiCadでジャンパーを入れる場合、回路図エディタ上でジャンパーを、回路を構成する部品として登録しなければなりません。しかし、これは面倒なので、表面の配線をジャンパーの代わりに使用します。(片面基板なので通常の配線は裏面の配線を使います)やり方は簡単で、ジャンパーを開始する点と終了する点で「ビア」を配置し、配線を表面に移動させます。ただし、あくまでジャンパーなので途中で曲げたりすることはできないので注意してください。

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ユニバーサル基板で作成する基板をKiCadで描くとこのように出来上がります。はんだづけの時はこれを見ながらはんだ付けを行います。3Dビューも併用するとよりはんだ付けが行いやすいかもしれません。

次に切削基板加工機(片面)で使用する方法です。
切削基板加工機で作成するプリント基板の場合は、原理上以下のように配線やパッドが設計上より切削幅分細くなってしまいます。(加工機の種類によっては切削幅分の補正をしてくれる機種もあるかもしれませんが、当方で使える加工機はそのような機能はありません)
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この切削幅は機種や設定により変更できますが、細くてもコンマ数ミリ程度はあります。そのため配線幅を0.2mmとか0.3mmとかに設定すると、削られてしまって配線がなくなってしまいます。同様にパッド部も穴とパッド径の差が少ないと、穴だけのはんだづけが不能なパッドができてしまいます。
そして、KiCadの標準のライブラリのパッド径は1.6mm程度のものが多いため、そのままでは穴だけのパッドになってしまう危険性があります。そのため、標準のライブラリを編集して、パッド径を2.0mmから2.2mm程度に拡張する必要があります。安全性を考えると2.2mm程度に拡張するのがよいでしょう。拡張の方法は前回紹介した方法で可能です。ただし、数が多いので最後に紹介する裏技を使った方が速いと思います。

切削加工機での手順としては、最初に切削加工機用のフットプリントライブラリを作成しておきます。続いて、回路図エディタで回路図を描き、その際にフットプリントは、切削基板用のものを設定しておきます。その後は、NETリスト出力、Pcbnewで読み込みまではいつもの手順で行います。
次にデザインルールの設定を変更します。上部ツールバーの「デザインルール」「デザインルール」をクリックして、デザインルールエディタを開きます。
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原理上クリアランスはほぼいらないので0.1mmに設定しています。ただし、加工機側で指示がある場合はその指示に従ってください。配線幅はゆとりを持たせて、1.0mmと設定しておきます。ビアはここではジャンパー線の根本として使用するため、パッドと同じでビア径を2.2mm、ビアドリルを0.8mmに設定しています。最終的に画像のような設定になっていれば問題ないでしょう。
このあとは、通常と同じようにフットプリントの配置と配線を行います。ただし、ジャンパーはユニバーサル基板と同じ要領で行います。

また、配線途中で下図のように、1番ピンの四角パッドで、斜めの配線が不能になる場合があります。その場合は、1番ピンの見分けがつきにくくなりますがフットプリントを編集して、丸パッドにすればよいでしょう。
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 最終的にこのような基板になります。

最後にフットプリントを編集する裏技を紹介します。
まず初めに、前回の最後で紹介したように、自作のライブラリフォルダを作成しその中に、切削基板で使用するフットプリントを入れておきます。続いて、編集するフットプリントをテキストエディターで開き、パッドの項目である「(pad 1 thru_hole rect (at 0 0) (size 1.6 1.6) (drill 1.0) (layers *.Cu *.Mask))」のような項目を探します。
その行内の「(size 1.6 1.6)」となっているところがパッドのサイズを設定している項目なので、これを「(size 2.2 2.2)」と書き換えることでパッド径を2.2mmに変更することが可能です。置換などを使うことでより速く置き換えができると思います。なお、デフォルトのパッド径はフットプリントにより多少差があるので気を付けてください。
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KiCad編 第9回 フットプリントエディタの使い方

前回までに紹介した手順で基板は基本的には完成させることは可能ですが、場合によってはフットプリントを編集しなければならない場合があります。今回はその編集方法を紹介します。

 

フットプリントの修正は基本的にはプリント基板エディタのフットプリント版のようなもので、配線がなくなり、フットプリントがパッドに置き換わった程度と考えればよいと思います。ただしファイルの入出力方法が少しややこしいので注意が必要です。

 

まずは、基板上に配置したフットプリントを編集する方法です。

プリント基板エディタ上で編集したいフットプリントを右クリックして「フットプリント〇〇」「フットプリントエディタで編集」(下図←)をクリックしてフットプリントエディタを起動します。
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起動した画面はこのようになっていて、上部のツールバー以外はプリント基板エディタに似た雰囲気になっています。

とりあえず、基板上のフットプリントを編集する際に使う機能を紹介しておきます。

1      現在のボードのフットプリントを更新:現在編集しているフットプリントの変更点を基板上に反映させる機能です。

2      パッドを追加:コンポーネントの端子や固定穴などをあけるパッドを追加する機能です

3      図形ライン(円,円弧,テキスト)を追加:シルク上に図形や文字などを追加する機能です

 

まずは、パッドやシルクの文字や図形を移動する方法です。手順はプリント基板でのフットプリントの移動と同様で、移動したいものにカーソルを当てて「M」キーを押し、移動先でクリックします。移動の位置は基本的にグリッドの位置を参考にすればよいと思います。場合により画面右下の座標表示や、次に紹介するパッド設定で座標を入力して設定します。

グリッド幅は上部の「グリッド:〇〇mm」部(下図)で調整します。基本的には1.27mm2.54mm程度がよいでしょう。
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次にパッドの設定の変更です。ここでは穴の大きさや種類、穴の周囲のパターンの大きさ(以後パッドサイズ)やパッドの位置などを変更できます。

編集したいパッド上にカーソルを置いたうえで「E」キーまたは右クリック「パッドを編集」(下図←)をクリックして「パッドプロパティ」を開きます。
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この画面でパッドの各種設定が可能です。設定項目を以下に箇条書きで説明したいと思います。

パッド形状(←1) パッドの種類を変更できます。スルーホール部品や固定穴は「スルーホール」、表面実装部品は「SMD」を選択します。本来固定穴はNPTHを使用しますが、NPTHの穴は業者により対応できない場合があるのでここではスルーホールにします。

形状(←2)パッドの形状を変更できます。基本的には円形ですが、部品形状や必要強度によって楕円などの形状に変更します。1番ピンの場合は四角にすると区別がついてわかりやすいです。

X(Y)位置(←3)パッドを配置する座標を入力します。原点(基本的に1番ピン)からの位置の距離を入力します。

サイズX(Y)(←4)パッドサイズを設定します。円の場合は直径、楕円の場合はX,Y各方向での直径、四角や台形の場合は幅と高さになります。円の場合は、サイズYは入力できません。(台形の場合上辺と下辺の差は「台形のデルタ」に入力します)

右上ドリル部

 形状(←5)ドリルの穴の形状を入力します。基本的には「円形穴」ですがコネクタなど足の形状に応じて「楕円穴」と使い分けます。

 サイズX(←6)ドリルの穴の直径を入力します。部品の足の直径に応じて変更してください。部品の足より少し大きめにしておかないと足が刺さらなくなるのでご注意ください。

 

また、固定穴にする場合はドリルの直径とパッドの直径を同じにすると良いでしょう。

基本的に設定する項目は以上です。基本的に変更することはないと思いますが、片面のみに銅箔を設けるなどをしたい場合は右側下部のレイヤーを変更します。

 

次にパッドの追加です。右側ツールバーの「パッドを追加」(起動画面の図の→2)をクリックしてパッドの配置モードに入ります。パッドを配置したい個所でクリックするとパッドが配置されます。特に何もしていない場合は、既存のほかのパッドと同じ設定で新しいパッドが追加されますが、パッド番号が1となっています。そのため、パッドの編集画面を開き、最上部のパッド番号を、追加したいパッド番号に変更してください。また、パッドの設定も変更する必要がある場合、先ほどと同じように編集します。

 

シルクへの図形の配置はプリント基板と同様の手順で作業が可能なので詳細は省略します。詳しくはプリント基板エディタの記事をご覧ください。また、シルク以外にも画面上のみで確認できる「F.Fab」や「B.Fab」レイヤーにも図形配置が可能なので必要に応じて使い分けてください。

 

編集が完了したら、上部ツールバーの「現在のボードのフットプリントを更新」(起動画面の図の↑1)をクリックして変更結果を保存します。

 

 

次にフットプリントライブラリの編集方法を紹介したいと思います。

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まずは「フットプリントエディタ」(図の↑4)を起動させます。

起動すると、先ほどの基板上のフットプリントの編集画面と同じ画面が表示されます。ただし、画面内には何も表示されないときと前回編集したものが表示されるときがあります。

ここでは、先ほどの基板上のフットプリントの編集時と操作が大幅に異なる上部ツールバーの紹介をします。

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1  アクティブなライブラリを選択してください:編集対象のライブラリを選択する機能です

2  アクティブなライブラリへフットプリントを保存:現在編集中のライブラリに変更した結果を保存する機能です。ただし、デフォルトのライブラリはProgramFilesに存在するため権限の関係上保存できないので注意が必要です。

3 新規ライブラリを作成して現在のフットプリントを保存:ライブラリを新たに作成してそのライブラリに編集したフットプリントを保存する機能です。

4      アクティブなライブラリからパーツを削除:編集中のライブラリに存在するフットプリントを削除する機能です。

5      新規フットプリント:ライブラリ内に新たなフットプリントを作成するときに使います

6      新しいフットプリントにフットプリントウィザードを使用:ウィザードを使って新しいフットプリントを作る機能ですが、作れるフットプリントが限られています。

7      ライブラリからフットプリントを開く:既存のフットプリントを編集する場合など、既存のフットプリントを開きたいときに使用します。

8      フットプリントをインポート:ライブラリに登録されていないフットプリントなど、フットプリントのファイルを直接開いて編集したい場合に使います。

9      フットプリントをエクスポート:フットプリントをファイルにエクスポートする機能です。

 

それでは、ライブラリの編集を始めていきましょう。フットプリント自体の編集方法は先ほど紹介したので、ここでは編集を始めるまでの処理と、編集後の処理を紹介したいと思います。

まずは、編集するライブラリの選択をします。ただし、初期状態で導入されているライブラリはProgram Filesに位置していて、上書き保存ができないので、初期のライブラリを編集する場合は、この設定の意義はあまりありません。

まずは上部ツールバーの「アクティブなライブラリを選択してください」(図7 ↑1)をクリックしてライブラリの選択画面を開きます。

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編集したいライブラリを選択して下部の「OK」をクリックするとアクティブなライブラリとして選択され、ライブラリ内に保存などが可能になります。

 

次に既存のライブラリ内のフットプリントを開く方法を紹介します。

上部ツールバーの「ライブラリからフットプリントを開く」(図7 ↑7)をクリックして「フットプリントをロード」画面を開きます。

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ここの手順はプリント基板エディタのロゴなどの読み込みと同じですが、再度説明しておきます。右下部の「ブラウザで選択」をクリックして「ライブラリブラウザ」を開きます。

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ブラウザ内から編集したいフットプリントを選択して、フットプリント名をダブルクリックします。

すると、フットプリントエディタに選択したフットプリントが表示され編集が可能になります。
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次に新規でフットプリントを作成する方法を紹介します。

上部ツールバーの「新規フットプリント」(図7の↑5)をクリックして「新規フットプリント」ウインドウを開きます。

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「フットプリント名」のボックスに作成するフットプリントの名前を入れて、下部の「OK」をクリックします。

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すると、フットプリント名とリファレンス名(アノテーションはされていません)のみが表示された画面が出てきます。ここに、外形線やパッドなどを追加してフットプリントを作成します。

 

次にウィザードによるフットプリントの作成方法に軽く触れておきます。上部ツールバーの「新しいフットプリントにフットプリントウィザードを使用」(図76)をクリックして「フットプリントウィザード」を開きます。

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上部の「読み込んで実行するウィザードのスクリプトを選択」(図の↑1)をクリックして、「フットプリント作成ツール」ウィンドウを開きます。

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作成したいフットプリントの種類を選び「OK」をクリックします。なお、作りたいフットプリントの種類が、この中に無い場合はウィザードで作成することはできません。

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各種パラメータが表示されるので、それぞれ入力します。画面右側で完成イメージが、「フットプリントビルダーのメッセージ」ウインドウで完成時のパラメータが表示されます。

最後に上部の「エディタへフットプリントをエクスポート」(先ほどの図の↑2)をクリックして、フットプリントエディタに反映させます。

 

これでフットプリントを作成する準備ができたので、それぞれ編集を行います。

そして、次に保存を行う方法を紹介します。

 

先ほどから言っているように、初期のライブラリには権限の関係上保存ができません。(読み込み専用です。とのエラー表示が出ます。)そのため、最初は新規のライブラリを作成して、保存する必要があります。

新規のライブラリを作成して保存する方法は、上部ツールバーの「新規ライブラリを作成して現在のフットプリントを保存」(図73をクリックして、「フットプリントライブラリのフォルダを指定」ウインドウを開きます。

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上側の「バスのベース」左側の「参照」(図の→)をクリックして、ライブラリの保存先のフォルダを選択します。続いて、下側の「ライブラリフォルダ」の最後に「\」を入力した後にライブラリ名を入力します。(画像では「test」という名前のライブラリを作っています。また、ここでライブラリ名を入力しなかった場合は、最下位(最後の)フォルダ名がライブラリ名となります)なお、ライブラリ名はアルファベットでの入力をお勧めします。(日本語だと、どこかでエラーが出るかもしれないです)そして最後に「OK」をクリックすると、新しいライブラリが作成されます。

 

作成したライブラリはそのままではKiCadに読み込まれません。フットプリントの追加ウィザード(メニューバーの「フットプリントライブラリウイザード」(下図←))を使用して、作成したライブラリを読み込む必要があります。

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ウィザードに従って作業を進めます。最初は「このコンピュータにあるファイル」を選択して、「Next」をクリックします。

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次の画面で、先ほど作成したライブラリフォルダ(画像では先ほど作成した「test」ライブラリを選択)を選択して「Next」をクリックします。その後は、ウィザードに従って進めていきます。(下部の「Next」をクリックするだけですが…)

 

一度ライブラリを作成し、そのライブラリに新たなフットプリントを追加する場合は、作成したライブラリをアクティブなライブラリに設定し、以下の手順で作成したライブラリに新たなフットプリントを追加します。

上部ツールバーの「アクティブなライブラリへフットプリントを保存」(図72)をクリックして、「フットプリントの保存」ウインドウを開きます。

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ライブラリ名を入力して「OK」をクリックすると保存できます。

 

また、フットプリントのエクスポート(上部ツールバーの「フットプリントをエクスポート」(図79)で作成したライブラリフォルダに作成したフットプリントを保存しても構いません。KiCadのシステム上「***.pretty」の名前の付いたフォルダ内の拡張子「.kicad_mod」ファイルがライブラリとして認識されるため、このようなことが可能となっています。これを応用すれば、一度自作のライブラリフォルダを作った後に、デフォルトのライブラリなどのフットプリントを、自作ライブラリフォルダにコピーして、それらを自作ライブラリ内に入れることも可能です。こうすることでよく使う部品などを探しやすくすることが可能です。

 

以上でフットプリントエディタの使い方の紹介は終了です。

次回からは応用編として切削基板加工機やユニバーサル基板での使用方法などを紹介していきたいとおもいます。また、並行して実際の基板の設計のお話やマイコンなどのソフトウェアのお話を始めたいと思います。

KiCad編 第8回 プリント基板エディタPcbnewの使い方 その4

前回までの作業で基板として動作可能な状態にまで仕上げることができました。今回は作った基板を綺麗にして、基板サイズも最適化する作業を行います。そして最後に作ったデータを業者に注文するデータの出力作業を行います。

 

まずは、各部品に振られた番号(リファレンス)の配置の最適化です。

最適化といってもやることはリファレンスの移動だけで、手順はフットプリントの移動とほぼ同様で、リファレンスにカーソルを置いた状態で「M」キーを押して移動させ、移動先でクリックして確定させるだけです。(詳しくは前回のフットプリントの移動の項目を見てください)これだけで終わるのは面白くないので、リファレンスの配置の最適化で筆者が行っていることを紹介します。

・ほかの部品に重ならないように配置する

・できるだけ部品の近くに配置する

・自分のパッドやほかの部品のパッドに重ならないように配置する

・部品の向きとリファレンスの向きはなるべくそろえる

・部品とリファレンスの配置のパターンをなるべくそろえる

 →部品をパターン配置している場合は、パターン配置している部品同士ではリファレンスの位置を揃える

・ほかの部品のリファレンスとややこしくならない配置にする

筆者としては大体このような感じでリファレンスの最適化を行っています。

 

次は基板上のシルクの文字の配置をします。

まずはレイヤーを変更します。
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基板の表面に配置する場合は「F.SilkS」レイヤーを、裏面に配置する場合は「B.SilkS」を選択します。
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文字を配置する場合は右のツールバーの「銅体層または図形層にテキストを追加」(←7)をクリックしてテキスト配置モードに入ります。テキストを配置したい位置でクリックすると「テキストのプロパティー」が表示されます。

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上部の「テキスト」に基板に印刷したい文字を入力します。そして、下部の「幅」には1文字の幅、「高さ」には文字の高さを入力します。例えば「幅:2.0(mm) 高さ:2.0(mm)」と入力した場合は一文字2mm四方の文字が入力されます。そして「太さ」には文字の線の太さを入力します。この値は「幅、高さ」に応じて値を設定します。太さが太すぎた場合は文字がつぶれ、細すぎた場合は文字がかすれて読めなくなる恐れがあるので適切な値を入力しましょう。高さが1.5mmの場合は0.3mm 高さが1.0mmの場合は0.2mm程度がよいでしょう。文字の入力と設定が完了したら「OK」をクリックして文字の入力を完了させます。

ちなみに、文字はシルクだけでなく銅箔層にも配置が可能です。見た目など用途に応じて銅箔層とシルク層を使い分けると良いでしょう。ただし、基板色によっては銅箔層の文字が見えなくなるので注意が必要です。(黒色では見えません)

 

次にシルクの図形を入れる方法です。図形といっても描けるのは直線と曲線や円なので描けるものは限られます。複雑な図形を配置したい場合は別の方法があるので、後日紹介したいと思います。

まずは文字の配置の時と同様にシルク層のレイヤーを選択します。

次に配置する線の太さの設定を行います。上部のメニューバーの「寸法」「テキストと図形」(下図←)をクリックして「テキストと図形」ウインドウを開きます。
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「テキストと図形」ウインドウの左上の「グラフィックセグメント幅」(図赤囲み)に描きたい線の太さを入力して、「OK」をクリックします。線を描いている途中で、太さを変更したい場合この方法で太さの変更を行います。

次は実際に線を描きます。「図形ライン(円、円弧)を追加」(図26)の中から描きたい線の種類を選択します。「図形ライン」は直線を、円は円周を、円弧は円弧を描きます。

直線を描くときは描き始めたい位置でクリックすると線を引き始め、クリックで角を設定、ダブルクリックで線を確定させます。
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円周を描くときは、まず円の中心点をクリックして中心点を決めます。すると中心点から円が描けるので、カーソルの位置で半径を調整してクリックして円を確定させます。
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円弧の場合も最初に中心点をクリックして中心点を決めた後、カーソルで半径と円弧の開始点を調整してクリックして円弧を確定させます。なお、円弧は90degしか描けないようです。
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次にパワー回路でのみ必要な作業を紹介します。

パワー回路で大電流が流れるパターンの場合、プリント基板の銅箔のみではパターンの抵抗により、パターン温度が上昇し最終的にパターンが焼き切れてしまう場合があります。その対策として、パターンにはんだやめっき線を盛ることで抵抗値を下げる場合があります。はんだなどを盛るためには、パターンの表面のレジストを剥離する必要があります。ここではそのレジストの剥離方法を紹介します。

まずはレイヤーを選択します。
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表のパターンのレジストを除去する場合は「F.Mask」を裏面のレジストを除去する場合は「B.Mask」を選択します。

次に、レジスト除去の線の幅を配線と同じ幅に設定します。やり方は先ほどのシルクの線の幅の変更と同じです。そして「図形ラインを追加」(図26上)を使って、配線の上に線を引いていきます。この際線の位置を決めるのが難しい場合もありますが、穴の位置など位置を特定しやすいところから引き始めると、比較的引きやすいと思います。

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配線の上に線が引けると図のように配線部の色が変わります。左が裏面、右が表面のレジストを除去した状態です。このようになっていれば成功です。

 

そして、データ作成作業では最後の外形線の引きなおしに入ります。

手順は基本的にPcbnewの初回の時の仮の外形線の引くときと同じで、外形線のレイヤー「Edge.Cuts」を選択した状態で、図形線を引きます。
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最終的な外形線である今回は、製作したパターンや部品の外形から数mm程度外側を四角で囲むようにします。ただし、角などは円弧ツールを使って丸めたり、パターン作成段階で考慮が必要ですが、全体を変わった形にしたりなどもできます。自分が作りたい形に合わせて外形線を描いてください。

ここまでできれば基板のデータは完成です。ですが、業者に注文するデータを作成する前に、基板のデザインを3Dで確認とDRCを通す作業を行います。

 

3Dでの確認作業は、メニューバーの「表示」「3Dビュアー」(下図←)をクリックして、3Dビュアーを起動させます。
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3Dビュアーではこのように製作した基板を3Dで確認することが可能です。ここで基板上の部品同士の干渉やシルク表記などに問題がないかどうかの確認を行います。また「ズームイン」(↑1)で拡大、「ズームアウト」(↑2)で縮小、「ビューの再描画」(↑3)で3Dビューの再描画、「ページに合わせる」(↑4)で3Dビューの拡大・回転等のリセット、「X(Y,Z)回転←()」(↑5)で各方向の回転、「左(右,,下)へ移動←(,,)」でビューの移動ができます。また、マウスのホイール回転で拡大縮小、左クリック+ドラッグでビューの回転、ホイールクリック+ドラッグでビューの移動ができます。

3Dビューの一部部品で向きが異なったり、大きさが異なることがあります。また、使用部品により3Dビューが表示されない場合があります。基本的にここで表示されない部品の多くは3Dデータがない部品ですので表示させることが困難なことが多いですが、稀に他の3Dデータで代用できることがあります。それらの対処方法を紹介します。

一旦Pcbnewに戻り、3Dビューで問題のある部品を右クリックして、「フットプリント〇〇」「パラメータを編集」をクリックして「フットプリントのプロパティー」を開きます。
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3D設定」タブを開きます。大きさに問題があった場合は「3D拡大率と位置」の「シェイプの倍率」(□1)に適当な倍率を入力して大きさを調整します。大抵の場合は0.397で正しい大きさになると思います。

位置がずれる問題があった場合は「シェイプのオフセット」にそれぞれ値を入力して位置を調整します。X,Y,Zはそれぞれ3Dビューの回転軸(3Dビュアーの図の↑5)の方向と同じです。また、単位がインチであることに注意してください。

角度に問題がある場合は「シェイプの回転」に値を入力して調整します。こちらもX,Y,Z3Dビューの回転軸(3Dビュアーの図の↑5)の方向と同じです。

3Dが表示されない場合でほかの3Dデータで代用できるときは、「3Dシェイプを追加」(←4)をクリックして代用できる3Dデータを開きます。3Dデータはあらかじめ3Dデータのビュアーなどでデータを確認しておいてください。また、最初から3Dシェイプが設定されていた場合(上部「3Dシェイプ名」になにかしら設定されている場合)は「3Dシェイプを削除」(←5)で古い設定を削除します。

 

3Dビューで問題がないことを確認したら次の作業へ進みます。問題があった場合は問題個所を修正します。また、3Dビュアーは基板の作成途中でも使用できるので適時使用すると良いでしょう。

 

続いてデザインルールチェック(DRC)を行います。
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上部ツールバーの「デザインルールチェック」の実行をクリックして、「DRC」ウインドウを開きます。
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右側の「DRCの実行」(図の←)をクリックしてDRCを実行します。DRCが完了して下図のように何も表示されていなければ、DRC違反はありません。
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ここで、「問題/マーカ」にエラーが表示されている場合は、その問題点を修正します。また「未接続」がある場合も未接続の配線を接続します。

 

最後に基板のデータを出力します。

メニューバーの「ファイル」「プロット」(下図← または上部ツールバーの「プロット」(ツールバーの図の↓2)をクリックして「製造ファイル出力」ウインドウを開きます。
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基本的には画像のように設定します。注意しておく点としては、レイヤー(図赤□)で「F.Cu」「B.Cu」「B.SilkS」「F.SilkS」「B.Mask」「F.Mask」「Edge.Cuts」が選択されていること、「ガーバオプション」の「Protelの拡張子を利用」にチェックが入っていることを確認すればよいでしょう。「出力ディレクトリ」は空欄の場合は製作中のデータがあるフォルダーに出力ファイルが入ります。変更したい場合は適時変更してください。その他のオプションも必要に応じて変更すればよいと思いますが、画像のように設定されていれば基本的に問題ないと思います。そして下部の「製造ファイル出力」をクリックして基板のデータを出力します。

続いて穴のデータを出力します。「製造ファイル出力」ウインドウの下部の「ドリルファイルの生成」をクリックして「ドリルファイルの生成」ウインドウを開きます。
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こちらも基本的に画像のように設定されていれば問題ないので、確認をしたうえで右側の「ドリルファイル」をクリックしてドリルファイルを出力します。

最後に、各ウインドウの「閉じる」をクリックして終了させます。

 

これにて基板の作成は完了です。最後にElecrowに注文する場合のファイルの後処理を紹介します。
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出力したファイルはこのようになっており、基板の外形線とドリルファイル以外はElecrowの指定する拡張子で出力されています。そのため、Elecrowの指定する拡張子になっていない外形線とドリルファイルの拡張子を変更します。ドリルファイルは拡張子を「drl」から「txt」に、外形線は「gm1」から「gml」に変更します。
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最終的にこのようになっていれば大丈夫です。そして最後にこれらのファイルを一つのzipファイルに圧縮して、Elecrowのサイトで注文を行います。

以上でプリント基板エディターの使い方の紹介は終了ですが、プリント基板を作成するにあたってフットプリントを編集する場合や新規で作る必要がある場合があります。次回はそれらのやり方の紹介をしたいと思います。

KiCad編 第7回 プリント基板エディタPcbnewの使い方 その3

前回までで部品の配置が完了して、残る最大の作業は配線となりました。配線が終わると回路自体は動作可能となりあとは基板を固定する穴やロゴなどの配置とリファレンスの配置の見直しなどで基板の作成は完了となります。

 

まずは、良い配線を引くコツのお話を少しだけします。

フットプリントの配置と同じように配線にもつなぎ方に良し悪しがあり、配線が悪いと電流が流れたときに配線が破壊されたり、配線同士でノイズを拾ったりなどの問題が発生することがあります。初心者ながらにも配線で守ると良いことについて紹介します。

・電源ラインやGNDラインなど電流が多く流れる配線はほかの配線に比べて太めに設定する。

・配線はできるだけ短くする

・通信線同士を長い距離にわたって近づけすぎない

・電位差が大きい配線同士は配線間の距離を広めにとる

VVVFの主回路と論理部の間など絶縁している個所同士で配線を入り組まないようにする

VVVFの主回路など大電流が流れる個所は配線を太めにとる。また電流が特に大きい場合は表面にはんだを塗れるようにレジストを除去する

・ビアを使う数は少なくなるようにする

この中で配線幅や電圧に対する配線間隔についてはKicadPcb calculatorで確認することができるので必要に応じて使ってください。

また、高周波回路の場合はほかにも注意しなくてはならない点が多数出てきますので注意してください。

 

それでは、配線を始めていきましょう。

基本的に筆者は、配線は手動で行っているのでとりあえずは手動での配線方法を紹介したいと思います。手動での配線のメリットとしては

・回路図で接続を間違えている箇所があっても配線接続時に見つかる可能性が高い

・電気的特性を考えながら配線ができる

といったことがあります。

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配線を始めるにあたって、まずは「配線とビアを追加」(図13)をクリックして配線をするモードに入ります。

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続いてレイヤーの選択をします。配線個所に応じて表と裏を使い分けてください。

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レイヤーの選択ができれば、配線を始めます。配線を開始したいパッドをクリックすると配線が開始され、接続先のパッドが図のようにハイライト表示されます。配線をハイライト表示された接続先につなぎクリックすると配線の接続が完了します。なお、配線幅については前回紹介したデザインルールで設定を行ってください。

配線の途中で問題が発生した際など配線の接続を中止したい場合はキーボードの「Esc」キーを押すと作業の中止ができます。(配線以外にも各種移動なども同様に中止できます)

また、接続先でないパッドや配線などと新たに引く配線の間隔が狭い場合は画面下部に以下のようなDRCエラーが出て接続ができません。その場合はパッドやほかの配線から距離を離して配線を引き直します。

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上が接続先でないパッドと近い場合のエラーで、下がほかの配線に近い場合のエラーです。

 

続いて配線で使う機能を個別に紹介していきます。

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配線やフットプリントの配置の基準となる、グリッドの間隔は上部のグリッド(図参照)部から選択できます。必要に応じて切り替えて使ってください。


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配線の経路を指定したい場合は経由したい地点をクリックすると、配線がクリックした個所を通るように配置されます。基本的にこの機能を使わないと配線を行うことはできない非常に重要な機能です。

 
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配線の途中で、配線を基板の表から裏、裏から表に移動させたい場合はビアを配置します。ビアの配置は配線を行っている途中で、ビアを置きたい場所でキーボードの「V」キーを押します。(ビアを配置したい場所で右クリック、「貫通ビアを配置」(下図←)でも可) するとビアが配置され配線のレイヤーも自動的に表から裏、裏から表に移動し、逆の面で配線を続けることができます。
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配線の経路指定やビアの配置を繰り返して配線作業を進めていきますが、途中で既存の配線が邪魔で新たな配線を引けなくなる場合もあります。その場合は既存の配線を一旦削除したうえで、新しい配線と既存の配線を引き直します。配線の削除は3種類の方法があります。それは「配線を削除」と「セグメントを削除」と「ネットを削除」です。それぞれ以下のような機能を持ちます。

配線を削除:パッドとパッドの間の配線全体を削除します。ただし、3つ以上のパッドをつないでいる配線の場合は削除操作をしていないパッド間の配線は残ります。

セグメントを削除:配線の角やビアの間の一直線区間(セグメント)のみを削除します。配線全体を削除する必要がなく一部分のみ削除したい場合に使用します。

ネットを削除:ネットで接続されたパッド間のすべての配線を削除します。配線時にハイライト表示されているパッド同士を結んだ配線をすべて削除したい場合などに使えますが、基本的に使うことは少ないと思います。

状況に応じてこの3つの削除機能を使い分けます。使用方法は削除したい配線(セグメント)を右クリック、「削除」から状況に応じて「セグメントを削除」「配線を削除」「ネットを削除」を実行します。
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また、配線を切断したい所で、右クリックの「配線を切断」をするとセグメントの分割が可能ですので必要に応じて使ってください。

なお、右ツールバーの削除(図18)で配線の削除を実行する場合は「配線を削除」と同等の削除になります。

 

また既存の配線を移動させたり、配線済みのフットプリントを移動して、引けない配線を引けるようにする場合もあります。

まずは、配線の角を移動させる方法です。配線の角にカーソルを置いた状態で「M」キー(右クリック「ノードを移動」(下図←)も可)を押すと、「明示的な選択」メニューが表示され、移動する配線のセグメントを聞かれます。角を移動する時は2つのセグメントが同時に動くのでどちらを選んでも問題ありません。ですので、2つの中から好きな方を選択します。(別の面の配線が重なって3つ配線が表示される場合は移動したい面の配線を選ぶ必要があります。)
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カーソルで配線の角の位置を動かせるので、角を移動したい場所に動かして、クリックすると配線の角の移動の確定ができます。この角の移動を複数回繰り返して配線自体の移動もできます。基本的に配線の移動はこのやり方で行えると思います。(筆者はこの方法で配線の移動をしています。)

次に配線のドラッグです。こちらは移動したいセグメントの角度、長さを固定したまま、配線を移動させる機能です。方法は移動したいセグメント上にカーソルを置いた状態で「G」キーを押します(または右クリックで「セグメントのドラッグ移動」(下図←)も可)
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配線を動かせるようになるので、配線を移動させたい位置に動かし、クリックしてドラッグを確定させます。ちなみに、右クリックメニューで「セグメントのドラッグ移動(角度保持)」を選んだ場合は配線の長さは保持されず、角度のみ保持しながらドラッグ移動ができるので必要に応じて使い分けてください。

後で紹介したドラッグ移動は癖が強くて使うのは比較的難しいと思います。ですので、基本的には先に紹介した角の移動で配線を移動することをお勧めしますが、必要に応じて使い分けるといいと思います。配線の移動関係はほかにもいろいろなメニューがありますがあまり使うことがないと思うので紹介はしません。(筆者も使ったことがないです)

 続いてフットプリントの移動です。

フットプリントの移動は回路図エディタの時と同じ挙動をします。「移動」はフットプリントのみが動き、接続済みの配線は動かずそのまま残るため、結果として配線の接続が解除されます。「ドラッグ」はフットプリントと接続済みの配線が同時に動き接続が維持されます。

使用方法は「移動」は前回のフットプリントの配置の際の「移動」と同様です。「ドラッグ」はカーソルをドラッグしたいフットプリントに置いた状態で「G」キーを押します。(右クリック「フットプリント〇〇」「ドラッグ」も可)
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フットプリントを移動できる状態になるので、フットプリントを目的の場所に移動させて、クリックすることでドラッグを確定させます。

 

これらの操作を繰り返して、すべての配線を接続していきます。
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全ての配線の接続が完了すると下部に表示されている、「未配線」の数が0になります。
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この表示を確認出来たら配線作業は完了です。これにて最低限動作する基板は出来上がったことになります。

 

次に基板を固定する穴の配置を行います。

基板の固定穴を回路図であらかじめ入力して、ネットリスト読み込みの段階で固定穴も配置していた場合はこの手順を使う必要はありません。ここでは、ネットリストに入力していない固定穴やロゴなどの配置方法を紹介します。

まずは右側ツールバーの「フットプリントを追加」(図12)をクリックしてフットプリントの読み込みモードに入ります。固定穴(ロゴ)を配置したい場所でクリックしてフットプリントのロード画面に進みます。
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「フットプリントをロード」画面の右下の「ブラウザで選択」(図中→)をクリックしてライブラリブラウザを開きます。
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Mountig_Holes」ライブラリの中から使用したい固定穴を選択して、ダブルクリックするとプリント基板上に固定穴が配置されます。2回目以降は「フットプリントをロード」画面の履歴から選択すると楽です。また、ロゴを配置する場合は「Symbols」ライブラリを使用します。(「ライブラリをロード」画面で部品名から検索することも可能ですがわかりにくいので省略します。)

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これにて回路の固定穴の配置が完了です。

ちなみに、この方法で回路部品のフットプリントの配置もできますが、ネットがなく配線ができない(DRCエラーが出る)ので、回路部品のフットプリントの配置には使えません。

ここまでくると、残る作業は基板表面に印刷される「シルク」の文字の配置や、部品名の配置の最適化と外形線の確定、データの確認、出力作業です。

ギャラリー
  • KiCad5の使い方 4章 シンボルエディターの使い方
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