前回まではマイコンのプログラミングで使うビット演算のお話をしてきましたが、今回からはAVRマイコンのプログラミングを行う環境づくりのお話をしたいと思います。

まずはAVRマイコンの書き込みに用いるライター(書き込み機)を選びます。少し前なら純正のライターである「AVRmkⅡ」を選ぶのですが、現在は販売中止になっており入手が困難になっています。現在購入可能な純正品としては、デバッグ機能が付いた「Atmel Ice Basic」などがありますが1万円を超えてしまいます。互換品をAmazonとか日本橋などを見ているといろいろありますが、純正の開発環境である「Atmel Studio」からは書き込みができないなど不都合があるものが多いです。そこで、筆者が使っているのはスイッチサイエンスで売られている「Pololu USB AVR Programmer v2」です。このライターは他の安いライターと違ってAVRマイコンの統合開発環境である「Atmel Studio」でプログラミングから書き込みができ、非常に便利です。

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販売ページ:https://www.switch-science.com/catalog/2662/

そして、この販売ページから製造元の「Pololu」のサイト(下図)(https://www.pololu.com/product/3170/resources )へのリンクもあり、そのサイトに詳しい使い方が書かれています。(英語ですが)
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まずこのサイトからドライバー(図の下側の←)をダウンロードします。また、上の←のリンクより、使用方法が見れます。

ダウンロードしたドライバーのインストーラーを実行します。

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ウィザードに従ってインストールを行います。まずは「Next」で進みます。

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次にインストール先を聞かれます。変更の必要があれば適時変更、なければそのまま「Next」で進みます。


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次もそのまま「Next」で進みます。

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Install」をクリックしてインストールを始めます。途中でドライバのインストールの確認画面が出てくるので「インストール」をクリックして、すべてのドライバのインストールを行います。

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この画面が出たら完了です。

続いて、スタートメニュから「Polulu」フォルダの「Pololu USB AVR Programer v2…」を開きライターの初期設定を行います。
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デバイスの設定画面で、初めに←1で示した個所に記載されている、「Programing Port」のCOM番号をメモしておきます。
次にライターからの電源供給の設定をします。マイコンに書き込みをするときには、マイコンに電源が供給されている必要があります。その電源をライターから供給する場合は図の←2の「Vcc Output」をEnableに変更します。書き込み時に外部から電源が供給されている場合は「Vcc Output」をDisableにします。この設定を間違えると書き込みができないことやライターが破損する恐れがあるため書き込みを行う回路の仕様をきちんと確認したうえで間違いのないようにしてください。

 

続いてAtmel Studioのインストールへ進みます。

Google検索で「Atmel Studio 7」で検索をして、「Atmel Studio 7 | Microchip Technology Inc …」のリンクを開きます。(執筆時点でのURL: https://www.microchip.com/avr-support/atmel-studio-7 )

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このような感じの画面が開くので下の方に進みダウンロードリンクへと進みます。

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Windows(x86/x64)」の中からAtmel Studio7.0をダウンロードします。筆者は下の「Atmel Studio 7.0 (build 1645) offline installer」をダウンロードしましが「web installer」をダウンロードしても同じです。(インストールの時に大きなファイルをダウンロードするか、先にダウンロードするかの違いです。)(ビルド番号は時期によって変わるので、その時々にあわしたものをダウンロードしてください)

ダウンロードしたファイルを実行してインストーラーを起動させます。

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最初に、ライセンス条項の確認が出てくるので確認をしたら、「I agree to the license terms and conditions(図の↓)をクリックして、同意状態にした後、下部の「Next」で次に進みます。

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インストールする項目の選択ですが、すべてインストールして問題ないので、そのまま「Next」をクリックします。

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サンプルなどのインストールを行うかどうかについて聞かれますが、インストールしておいて問題ないのでそのまま「Next」をクリックします。

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最後にパソコンの環境チェックがされ問題がなければすべての項目に「✓」が付きます。すべてに「✓」がついていることを確認して「Next」をクリックするとインストールが始まります。AtmelStudioも途中でドライバのインストール確認画面が出るので、すべて「インストール」をクリックしてすべてのドライバをインストールします。

環境チェックで以下のように跳ねられた場合は、その項目を修正してからインストールを行ってください。
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筆者の場合はwindows updateの「KB2999226」がインストールされていないというエラーが出ました。筆者の環境ではWindowsUpdateからインストールできなかったため、画面に出ているURLから更新を手動でダウンロードしてインストールを行うと、エラーがなくなりました。

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最後に、このような画面がでたらインストールは完了です。(環境次第でかなり時間がかかります)

Close」を押してセットアップを完了させると、Atmel Studioが起動します。ですが、現時点では英語のメニューとなっています。日本語化することが可能なので次回日本語化の紹介をします。